合同歌集『まほろばいづこ』─戦中・戦後の狭間を生きて─

まほろばいづこS
合同歌集『まほろばいづこ』─戦中・戦後の狭間を生きて─
(ながらみ書房、2014年4月刊)


 序文「学制の節目に生きて」(結城文)より抜粋

 平成十六年十一月の「昭和九年生まれの歌人の会」の設立趣意書には、「第二次大戦終結の時、国民学校五、六年生であった我々が、『国民学校』『新制六・三・三制』の節目、節目を経験しながら、戦後六十年を経て、齢、七十歳を迎えた今、同世代としての当時の体験を書き残すことで、一つの歴史的証言としたい。そして、それが戦争を経験しない時代の人々にも共有され、日本が再び戦火に巻き込まれないようにする一石になればという願いをこめて発足した」とある。初代代表四元仰氏の思いの丈を見ることができる。
 会の趣旨に賛同して集まった三十余名──それから十年の歳月が流れようとしている(中略)
 そうした仲間をもてることは、私たちのこれからの生をより豊かに、温かくしてくれると思う。戦後、奇跡のようにつづいた戦争のなかった時代にも、最近は、変化が兆しはじめている。そうした時点において、本会の意義は一層重要さを増している。各自の戦中・戦後の体験記であり、戦争のない世界への熱い祈念である本書が、会員のみならずひろく一般にも読まれ、後の世代の平和に貢献できるよう、心から願っている。

 本文、作品より

  朝食の卓には厳しき父の顔「自分の命は自分で守れ」   河村郁子
  母よりは「郷に ()りては郷に従へ」私は自分を「ワッチ」と言つた

  田をわたる風も死にたりわたしたちはもう戦はなくてよくなつた  結城 文
  わが祖父が農に帰らむと決めたるは昭和二十年敗戦ののち


発行:ながらみ書房
ISBN978-4-86023-885-8
2014年4月
¥2,000




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